皆さんこんにちは、わいぐち(@yguchi_E90_320i)です。
サーキットを速く走るにはエンジンパワーやしっかりとした足回りが必要ですが
車のチューニングには「守」の部分を意識することがとても大切です。
例えば馬力を上げ、その分発熱の大きくなったのにも関わらずラジエーターの容量を上げなかった場合、なんとなくオーバーヒートするイメージはありますよね?
このように車を速くするには「攻」と「守」をバランスよくチューニングする必要がありますが、「守」は車が直接速くなるわけでないため、どうしても後回しにされる傾向があります。
今回の記事は「守」の部分を軽んじてサーキット走行を行った結果、ブレーキパッド、ローターを痛めてしまった為、ディクセルの社外耐熱処理された物へと交換した時の記録をまとめます。
目次
サーキット走行が与えるブレーキへの負荷は想像以上
サーキットを走ったことがない人にとって「ブレーキをダメにする」という表現はなかなか伝わらないと思いますが
サーキットを走る場合ブレーキ周りには以下のような問題が発生することがあります。
■発生する可能性がある事象
・べーパーロック
→ブレーキフルードが高温になりすぎ沸騰した結果、ブレーキフルード内に気泡が発生し、ブレーキが利かなくなる事象
・ブレーキフェード
→ブブレーキを多用しすぎることで ブレーキパッドが非常に高熱になり、摩擦材の熱分解で発生したガス膜がブレーキローターの間にはさまることで摩擦力が減り、ブレーキの効きが悪くなるの現象
・ブレーキジャダー
ハードブレーキングによってブレーキローターに歪が生まれ、ブレーキを踏んでいなくてもブレーキパットとローターが擦れてしまう現象。上記現象に比べると危険性は薄いが、ひどい場合だとブレーキペダルに振動が伝わることもあるとか
このようにブレーキは皆さんが思う以上にもろかったりします。
しかもブレーキですよ??
べーパーロックとかブレーキフェードはそれこそ命に係わる可能性のある現象です。
ブレーキって不具合が起こると大惨事につながる可能性が高いからこそ少し余裕をもって設計しているのではないかと淡い期待を持つかもしれませんが
現実はむしろ逆で、普段使いでも限界領域近くで使ってたりするのです。
私のE90 320i純正ブレーキはこうなりました
私のブログを読んでいる方であればご存じかもしれませんが、2019年の12月に富士スピードウェイを走っていた際、ホームストレートから第一コーナーへのブレーキングを攻めすぎた結果、
ブレーキジャダーが発生しました
そうですね、走行中は違和感なかったのですが、いざ走り終わり、ブレーキが冷えた後、一般道を走った時
じゅごじゅごじゅごじゅご
ブレーキを踏んでいないのにめちゃくちゃブレーキが擦れている音がするようになってしまいました笑
ブレーキフェードやべーパーロックではなので直ちにヤバイという状態ではないですが、
ブレーキジャダーが発生したということはつけているブレーキパッドやローターが耐えられる熱を超えたということになります。
それに、ブレーキパッドもローターも交換サイクルは長いものの消耗品ですので今回は思い切ってブレーキパットとローターを耐熱性のあるものに交換することにしました。
ブレーキを痛めた時のサーキット走行も記事にしましたのでよかったら読んでみてください!
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私はDIXCELのブレーキにしました
今回ブレーキを買うに当たり、私がまず重視したのは
耐久性です
というのもサーキットを走りに行く方であればわかると思いますが、走行費用って30分6000円とかかかるんですよ
そんな高価な走行券を買ったとしても車が走行中、不具合を起こして走行不能になったら意味ないですよね?
そのため、サーキット走行しに行った時ちゃんと走行できるために耐久性を意識しました。
次に重視したのは
純正交換であることです。
私が今乗っているE90 320iは150馬力と今のご時世、かなりのローパワー車で決して速い車とは言えません。
どちらかというとこの車はサーキット走行の基礎を身に付けるために使おうと思考えており、ある程度サーキット走行ができるようになってから本気の車を買おうと思ってます。
そのため、この車のブレーキ耐久性を上げたいと思いつつもできるだけお金を節約することが大事となります。
上記二つの条件の中で自分の車に適したブレーキを探した結果、
DIXCELの純正交換品に行きつきました。
というか、DIXCEL(ディクセル)ぐらいしか選択肢がなかったんですけどねw
選んだ商品はこちら
さて、DIXCELにもいろいろなブレーキパットやブレーキローターがあるのですが、私が選んだのは以下商品です。
■ブレーキローター:HD TYPE
※フロント左右で2万5千円ぐらいです。
DIXCELのローターラインラインアップは車種にもよりますが、私のE90 320iには
・純正交換相当の「PD」
・純正交換相当にスリッドを入れた「SD」
・耐熱処理された「HD」
・耐熱処理+スリッド入りの「HS」
こちらの4種類が商品として売っていました。
上記した通り、私は耐久力を求めてブレーキを交換することを決めていたので、4つのうちPDとSDタイプは選択肢からすぐ消えました。
HDとHSどちらにするかすごく迷ったのですが、DIXCELの公式サイトにてリサーチを行ったところ、スリッド入りはスリッド無しより制動力が強いものの、対ジャダー性能はスリッド無しのほうが優れていることがわかった為、スリッドが入っていないHDタイプを購入することにしました。
■ブレーキパッド: DIXCEL Z シリーズ
※フロント左右で2万ぐらいです
ブレーキパットに関してはローターよりも選ぶ時、迷いなく決めれました。
というのも、今回私は耐久性を重視したものにすると決めていたものの、さすがに普段使いに支障がでるものは選択できないと思ったからです。
DIXCELのサーキット用ブレーキパッド(Rシリーズ)は適正温度が200℃~900℃となっており、最高温度に関しては申し分何のですが、最低でも200℃ないとブレーキの利きが悪くなるそうです。
私の場合、サーキットを走る時より、普段の走行のほうが圧倒的に多いのでサーキット用は却下。
次に適正温度が高いのがDIXCELのZタイプ
このブレーキパットはサーキット用の物と違い、適正温度が0~850℃となっている為、普段使いも全然できます。
Zタイプ以外の商品も見ましたが、適正温度が850℃以上のもはなかったのでZタイプに決定しました。
交換はプロのお任せしました
ブレーキパッドとローターを注文したところ、HDタイプのローターは出荷台数が少ない為、受注生産らしく、注文から商品が届くまで3週間ぐらいかかりました。
無事商品が届いた後、取り付けを自分で行うか検討したのですが、ブレーキ周りは失敗すると命に係わる部分でもある為、今回は車屋さんに依頼することにしました。
交換費用はブレーキパッド、ブレーキローター、センサー取り付け、エラー消去などを含め4万弱で行えました。
なお、今回TOOLBOXさんのご好意で作業風景を写真に収める許可をいただいたため、紹介します。
まず、こちらはふぃだりフロントのブレーキです。
当然ですが、交換作業をするため、リフトアップし4本ともホイールを外していました。
ブレーキの交換を行う為、まずはキャリパーを取り外していました。
キャリパーは、裏側の少し太目なボルト2本ぐらいで止まっている感じで、レンチを使い取り外していました。
こちらが取り外したブレーキローター
フロントローターはリアに比べるとそこまで焼けていなかったのですが、そもそもローター自体かなり摩耗しており、熱容量はだいぶ下がっていると見受けられました。
ローターを外すとハブベアリングが露わになります。
今回はハブベアリングは交換しませんでしたが、新品のローターを取り付けた際、ハブ側が錆でデコボコしているとローターが傾く可能性があることを指摘されたため、ハブベアリングの表面についている錆を除去してもらいました。
なお、ハブベアリングの処理を行っている間はキャリパーをフックでぶら下げていました。
ブレーキホースはある程度強度はある物のなるべくストレスを掛けることは良くないのでこのようにホースにストレスがかからないようにしています。
気づいたら新品のローターがハブにセットされていました。
やはり新品ということもあり綺麗ですよね。
なお、上記画像の右が新品のブレーキパッドで左が使用済みの物。
見ての通り、新品は使用済みに比べ厚みが倍近くあります。
なお、キャリパーのピストンはブレーキパッドが摩耗するにつれ内側に飛び出します。
新品のブレーキパッドは摩耗したものより厚みがある為、そのままキャリパーにセットしても取り付けることができません。
新品のブレーキパッドを取り付けられるように以下SSTを使いキャリパーピストンを押し戻す必要がございます。
両面ブレーキパッドをセットした後はキャリパーを元の位置に戻し、キャリパーを固定していたボルトを締めなおします。
なお、この作業では必ずトルクレンチを使い、適正なトルクで締める用に心がけましょう。
そんなこんなでブレーキローターとブレーキパッドの交換が終わりました。
基本的にこの作業を4本分行うのですが、リアに関してはサイドブレーキ用のシューを研磨してくれていました。
なお、今回の作業でブレーキフルードも交換する予定で、フルードも用意していたのですが、ローターの交換作業の際、ブレーキホースに亀裂が入っていることがわかりました。
私も知らなかったのですが、ブレーキホースに亀裂が入っていると車検に通らないらしく、今フルードを交換したとしても数か月後、ブレーキホースを交換する羽目になる為、フルードはブレーキホースを購入してから交換することにしました。
交換後は好調
無事交換も終わったので、さっそく試運転をしたのですが、いざブレーキを踏んでみると
ごっごっごっごっ
とそれこそブレーキジャダーみたいな音が鳴っていました。
正直ブレーキジャダーが嫌だったから交換したのにこの仕打ちはないだろなんて思ってたのですが、10㎞ぐらい運転したところ、部品同士が馴染んだのか不思議と異音は鳴らなくなりました。
また、交換の際、お店の人に、適正温度が0℃の物といえ、かなり高温で使うことを前提としたブレーキだからブレーキが鳴くかもしれないと言われていました。
しかし、いざ運転してみると今のところはブレーキ鳴きはしていません。
もしかしたらブレーキパッドについているシムが泣きを防いでくれているのかもしれません。
だたし、今回オブレーキ一交換については良い点ばかりではなく、悪い点だってもちろんあります。
最もデメリットとして感じたのは
ブレーキダストの量!!
この画像は大体1,000km弱走らせた後ものですが、以前の純正ブレーキパッドに比べ明らかにブレーキダストの量は増しました。
まあ、摩擦係数が高いブレーキパットはどうしてもブレーキダストが出やすい傾向にあるのですが、やっぱり最初にこれを見たときびっくりっしましたね笑
まあ、ブレーキダストの量増加は個人的にデメリットとして受け入れられるので交換して大変満足しています。
なお、肝心の制動力やサーキット走行を耐える耐久性があるかについては交換後、サーキット走行をする機会を得ていないため後日レビューさせていただきます。
まとめ
ということで今回、E90 320iのブレーキパッドとブレーキローターをサーキット仕様に変更した話は以上となります。
残念ながらアtらしいブレーキ一式でサーキットを走れていないのでスポーツ走行時のレビューは出来ていないのですが
スタットレスタイヤから履き替えた後、必ずサーキットに行きますので、その際はスポーツ走行時のレビューを書かせていただきます。
これからもこのブログでは車にまつわる様々なことを赤裸々に紹介していきたいと思いますのでよかったら定期的にのぞいてみてください笑
それではまた!
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