スタッドレスタイヤはノーマルタイヤに比べて本当に燃費が悪くなるのか比較してみた

スタッドレスタイヤとノーマルタイヤの燃費比較
スタッドレスタイヤとノーマルタイヤの燃費比較

皆さんこんにちは、わいぐち(@yguchi_E90_320i)です。

冬が訪れると多くの人は車のタイヤをノーマルタイヤからスタッドレスタイヤに履き替えるかと思いますが、スタッドレスタイヤはノーマルタイヤに比べて燃費が悪くなるという話、聞いたことはありませんか?

確かに「スタッドレスタイヤ 燃費 低下」と検索すると大体1~2km/l低下するとか、約10%低下するという情報が出てくるかと思いますが、どのような走行条件で得た結果なのか曖昧だなと私は感じていました。

  

そんなに他人のデータが信用できないならお前が測定しろよ!!

  

ということで今回はタイヤ以外(ホイールも同じ)状態で同じ道なりを走らせ、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの燃費測定を行い、燃費にどのくらい差が出るのか検証してみました。

  

  

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検証に使用した車と車両条件

それではまず始めに燃費測定に使用した車とその詳細について紹介させていただきます。

使用車・条件紹介

E90 320i
今回使用した車です(E90 320i)

メーカー:BMW

車種:E90 320i

ミッション:6MT

排気量:2000㏄ NA

車重:1430kg

ホイールサイズ:18インチ 8J

タイヤサイズ:225/40/R18

 タイヤ銘柄(ノーマルタイヤ):DUNLOP LE MANS 4(一部スリップサイン出ている)

 タイヤ銘柄(スタッドレスタイヤ):NANKANG ESSN-1(新品)

 タイヤ空気圧:フロント2.2 リア2.4

オイル粘土:15W-50

その他①:車に積載されている荷物は全テスト変更なし

その他②:検証前は必ず暖気を行い、アイドルハイによる燃費低下ができるだけ起こらないようにしています。

  

使用車と条件はざっとこのような感じです。

簡単に言うとタイヤ以外全く同じ車です。

よくスタッドレスタイヤとノーマルタイヤの比較ではタイヤサイズやホイールが違う状態でされていることがあります。

しかし、私はノーマルタイヤ用として使っていたホイールにスタッドレスタイヤを装着したため、タイヤ以外全く一緒の条件でテストできる環境となりました。

強いていうのであればノーマルタイヤに関してはスリップサインが一部出ているのに対し、スタッドレスタイヤは新品という違いがあるので、タイヤの直径に少しの差はあるかもしれません。

  

スタッドレスとノーマルタイヤ
使用したタイヤの写真も一応載せておきます

 

  

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検証コースはこちら

次に紹介するのは走行したコースです。

主なコースは首都高からなっており、ガソリンスタンド→一般道→第三京浜→K3→湾岸線→K6→横羽線→K7→第三京浜→一般道→ガソリンスタンドを通る約67kmのループコースです。

そのため、走行開始の前に一度給油し、ループ走行を行い最終的に同じガソリンスタンドに戻って計測を行うという流れにします。

また、細かい部分ですが、追い抜き等を行う場合を除き、基本的に左車線を走るようにすることで走行距離の誤差を極力少なくします。

  

走行ルート
一般道区間に関しては割愛させていただきました

  

  

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ドライビングによる差はクルーズコントロールで均等化

私が他サイトでの燃費結果を見た時、最も疑いを持ってみるのはその人の運転です。

いくら「燃費が○○L向上したー」と書いてあったとしても、「それはあなたが燃費が上がるように(もしくは下がるように)意識して運転したんじゃないの?」と疑いを持ってしまうのが私です。笑

そのため、自分で行うテストでは運転の差による違いを極力減らすため、クルーズコントロールを使用し、一定の速度で走るようにしました。

なお、クルーズコントロールを使用するのは高速道路であり、一般道やその他クルーズコントロールが使用できない環境では2500回転以上回さないという条件でシフトアップしていく運転を心がけました。

もちろん高速に乗るまでの信号や交通量によって多少の誤差が出ますが、上記工夫を行うことで可能な限り平均速度の均等化を図りました。

  

クルーズコントロール
こちらのレバーを操作することで速度維持(スピード固定のみ)のクルーズコントロールが使えます

  

  

検証結果

燃費計
車の燃費計はこのように表示されます

  

実際に首都高のループコースを計6回走行した結果は以下の通りです。

  

 ノーマルタイヤ1回目ノーマルタイヤ2回目ノーマルタイヤ3回目スタッドレスタイヤ1回目スタッドレスタイヤ2回目スタッドレスタイヤ3回目
燃費(車両情報)17.2km/l17.5km/l17.5km/l16.9km/l17.5km/l17.5km/l
走行距離67.2km67.2km67.2km67.3km67.3km67.3km
平均時速67.8km/h66.7km/h64.4km/h65.3km/h66.3km/h69.3km/h
気温(開始時)1℃6℃7℃-4℃3℃-2.5℃
気温(終了時)4.5℃5.5℃7.5℃-2.5℃2℃-1℃
天気晴れ晴れ晴れ晴れ晴れ晴れ
【参考】終了後給油量2.42L1.87L1.65L1.56L1.54L1.56L
【参考】燃費(満タン給油方式)27.7km/l35.9km/l40.7km/l43.1km/l43.7km/l43.1km/l
備考初測定で慣れて無く2~3回加速時85km/hぐらいまで加速してしまった無し交通量が多く、高速道路で一定速度を維持できない場面があった無し無し一般道で信号にほとんど捕まらなかった

   

ということで肝心の燃費結果ですが。。。

  

最高燃費はノーマルタイヤとスタッドレスタイヤで記録した17.5km/l!

最低記録はスタッドレスタイヤを履いた1回目の16.9km/l

  

となりました!

  

。。。とまあ結果が出たのはいいのですが、計6回の検証結果を見て分かる通り、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤで燃費がほとんど変わっていないですね。

  

最高燃費と最低燃費の差分が0.6km/l(3.5%の悪化)となっていますので、少なくても世間一般的に言われている、1~2km/lや10%の悪化は私が行った検証では見受けられませんでした。

その他気になった点はこの後の深掘りで記載いたしますが、上記データについての注意点を以下にまとめさせていただきましたので一読お願いします。

  

注意点①:燃費について

こちらの結果は車に搭載されている燃費計でのデータであり、本当は満タン給油方式でも測定を行いたかったのですが、どうやら燃料の減りが少なすぎず、走行後の給油量がありえないほど少なくなった結果、満タン給油方式の燃費はプリウスをもしのぐ数値となってしまいました。

明らかに不正確なデータとなっている為、「終了後給油量」と「燃費(満タン給油方式)」に関してはあくまでも【参考】として記載させていただいている状態でございます。

  

注意点②:燃費計の精度について

今回満タン給油方式でも測定を行いたかった理由は車の燃費計の精度にあります。

というの燃費結果は小数点第一位まで表示されるものの、結果は0.1km/lづつ動かないのが私の車の燃費計です。

今回の測定では 16.9km/l → 17.2km/l → 17.5km/l → 17.8km/l と0.3km/l単位で燃費に変化がありました。

こちらの測定の仕組みについて調べてみましたが、詳細は残念ながら不明です。

ただし、私なりに考えている仮説は2つあり。

  

仮説①:0.3km/lづつ数値が動く仕組みとなっており、その間の数値は四捨五入される

仮説②:燃費測定のタイミングが決まっていて測定がリアルタイムに行われていない

  

この二つが考えられると思っています。

こちらの仮説の検証は難しそうですが、少なくても測定データに多少の誤差があることは事実かと思います。

  

注意点③:平均時速について

詳細に関してはそれぞれの備考欄に記載させていただきましたが、測定時の環境や自分のミスにより、一部データの平均時速に差分が生じております。

  

  

測定結果の深掘り

ここでは燃費結果に関連することや、その他今回の検証で気になったデータについて触れていきたいと思います。

  

スタッドレスタイヤ1回目の燃費が悪かった理由

今回の検証で燃費結果が最も悪かったスタットレスタイヤの1回目についてなぜ結果が悪かったのか考えてみました。

仮説①:スタッドレスタイヤが新品だったから

スタッドレスタイヤの1回目のテストはタイヤを変更してから50㎞ぐらいしか走っていない段階で実施させていただきました。

そのため、トレッドの角が取れておらず他テストに比べて抵抗が大きかったのではないかという仮説です。

個人的にありえないとは思いませんが、可能性は低いと考えています。

  

仮説②:気温が低かったから

個人的にはこちらの仮説の方が有力だと考えていますが、スタッドレスタイヤ1回目の検証は寒波が来ている時に実施した関係上、最も気温が低い日に行いました。

気温が低いと空気密度が高くなり、空燃比を合わせるためより多くの燃料を吹いたり、エンジンオイルが冷えやすくオイル粘土が上がることがあるそうです参考サイト

なお、スタッドレスタイヤ3回目の検証も比較的気温が低い日に行われましたが、この時は幸運??にも信号にほとんど当たらず、結果平均速度が最も高い回となっていることから

停車が少ないことによる燃費向上が気温による燃費低を上回ったのではないかと推測します。

走行距離

すでにお気づきの方もいるかもしれませんが、ノーマルタイヤの走行距離は計3回の検証で67.2kmだったのに対し、スタッドレスタイヤの走行距離は3回とも67.3kmと0.1㎞のズレが存在します。

0.1㎞の差は燃費結果に大きな影響を与えるものとは思っていませんが、同タイヤでのデータにバラつきがないことから運転したルートによる差ではなくタイヤ起因で発生している差だと考えられます。

なお可能性としては

  

仮説①: スタッドレスタイヤのほうがノーマルタイヤに比べてタイヤの直径が小さい

仮説②: スタットレスタイヤの方がゴムが柔らかくタイヤがつぶれやすい為、結果として直径が小さくなっている

  

この二つが考えられると思いました。

なお、今回使用したスタッドレスタイヤは新品であり、ノーマルタイヤに比べてトレッドがあることを考慮すると仮説②が有力ではないかと感じました。

  

まとめ

ということで長くなりましたが私が行ったノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの燃費比較については以上です。

今回の検証は、私は用意できる環境の中で、できる限り正確なデータを出せるように考え、燃費比較を行ったものとなっています。

その結果、私が行った検証の結果としてはサマータイヤとノーマルタイヤではほとんど燃費に差が出ないという結論に至りました。

もちろん、私が行った検証には一部不明確な部分もありますし、何しろ1銘柄のノーマルタイヤと1銘柄のスタッドレスタイヤを比較しただけですので、決して世間一般的に言われている1~2km/lや10%の燃費低下を否定できる材料ではないと考えています。

また、今回この検証を行う上で気づかされたこととしてはタイヤの差より運転の仕方や停車の回数、(おそらく)外気温による燃費の差の方が大きいということを学びました。

なのでもしもスタッドレスタイヤによる燃費低下を気にしている方が要るのであればその前に自分の運転のさせ方や運転する日の条件を気にしたほうが良いと思います。

それではまた!

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